2017年秋の行楽シーズン!360°カメラ(全天球カメラ)の選び方
アクションカメラの分野において急成長を遂げている最中なのが全天球カメラ(360°カメラ)です。
全天球カメラとは、どのようなカメラでなにができるのかなどご紹介していきましょう。
全天球カメラ(360°カメラ)とは?
全天球カメラという言葉、聞き慣れない方も多いのではないでしょうか?全天球カメラとは2つ以上のレンズが搭載されたカメラで360°の映像または静止画が撮影できるカメラのことです。
全天球カメラはVR機器を持ってないと意味がない?
360°の撮影となるとPlaystation VRに代表されるようなVR機器での再生を想定したカメラだと思いがちでしょうが、もちろんVR機器を持って入ればより楽しめますがPCやスマートフォンなどの一般的な再生機器でも十分に楽しむことができます。
iPhoneなどのスマホからYoutubeアプリで全天球映像をみる
代表的な再生機器としてiPhoneなどのスマートフォンから再生したら普通の動画と何が違うのかをご紹介します。
まずは以下の動画を再生してみてください。
再生中に動画エリアをマウスでドラッグしたりスマートフォンの場合は指でスワイプすることで映像をぐるぐる回すことができます。
それは、どういうことかというと「画角を気にする必要がない」ということです。とりあえず撮影しておいて、再生するときに見たい方向を選ぶことができます。
特殊映像が撮影できると思ってる?全天球カメラは日常スナップにも非常に役立つ
360°の映像が撮影できるというのは映画や映像作品などの特別な効果だと思っていませんか?
そんなことはない、何かの雑誌だったかで見た衝撃的なコピー。
集合写真で集合する必要がない!
これは日常風景の撮影においてとても画期的なことです。
スナップ写真や動画を撮影する場合は、どうしても撮影者がカメラに入ることが難しいという悩みが多いと思います。
全天球カメラなら日常風景を撮影しても原則自分が映ります。カメラ好きの自分の姿がライブラリに全然無いというのは私だけではないと思います。
うちも嫁や犬の写真は万枚単位でライブラリにあるのですが、自分の写真は数えるぐらいしかありません。
当然カメラを持っているのは自分だからです。自撮りをするほどアイドルでもないのでライブラリを見返すときに気づきます。
全天球カメラ(360°カメラ)選びで押さえておきたいポイント
では、実際に全天球カメラが欲しくなったところで、選ぶ際に押さえておきたいポイントをご紹介します。
解像度は4K以上を選ぶべし
4Kの液晶やテレビなど再生環境を持っていないので4Kは必要ないと思っている方も多いでしょうが、全天球カメラは通常のビデオカメラと解像度の考え方が違います。
撮影した後に、ズームや回転をするため、通常のビデオカメラと比較して高解像度が必要になります。
一般的に人間の視野角は120°と言われていますので、Full HD相当の解像度が必要な場合はその3倍の6K必要になります。
現在主流で販売されているカメラは4K程度のものが多いと思いますので、それでもFull HDより解像度が落ちるということをになります。
レンズが一個の擬似全天球に注意
全天球カメラと表示して販売されているものの中には全天球に近い映像が撮影できる擬似全天球カメラというものがあります。
現在の技術ではレンズが1個では全天球を撮影することが出来ませんので、どうしても死角が出来てしまいます。
大概のモデルは下方向を犠牲にしているようですが、用途によっては致命的な場合もあるのでレンズが2つ以上のカメラを選ぶようにしましょう。
撮影機能にも注目
まだまだ技術的に過渡期の全天球カメラですので、どのカメラでも同じことができるかいうと、そうではありません。
特徴的な撮影方法に魅力を感じるなら、その撮影ができるカメラを選ぶべきです。
その中でも特に注目のリトルプラネットとバレットタイムについてご紹介します。
リトルプラネットモード
リトルプラネットモードとは、その名前の通り小さい地球のような映像を撮影できる機能のことです。
一風変わった演出が出来ます。日常のスナップというよりはSNSに投稿していいねをたくさんもらうような作品に向いています
動画で有名なのはでんぱ組.incの明日地球がこなごなになっても
バレットタイム撮影モード
バレット撮影とは、古くはマトリックスの映画で有名になった撮影技法です。当時は大掛かりなセットと複数台のカメラを使用する高等技術でしたが、最新の全天球カメラでは簡単に撮影できてしまう機種もあります。動画にワンシーン差し込むだけで非常に見ている人を引き込む演出になります。
マトリックスのバレットタイム映像(2:04〜)
最新の全天球カメラで撮影したバレットタイム撮影
2017年末までに発売の全天球カメラの選び方
では実際に今年の秋に手に入るモデルに絞って選び方をご紹介しましょう。プロが使うような数十万円という機材もありますが、今回は10万円以下の機種に絞っておすすめのものをご紹介します。
定番機種で歴史も古いRICHO THETAシリーズ
全天球カメラを普及させたと言っても過言ではないRICHOのTHETAシリーズです。
全天球カメラを選ぶに当たって候補に上がらない人はいないでしょう。
その中でも最新のTheta Vは4K解像度に対応した最新モデルです。
撮影モードのバリエーションも豊富でスペックには現れにくい画質の面でも安心の優等生機種です。
特に撮影したいものが決まっていないのであればRICHO THETA Vを選んでおけば後悔することはないでしょう。
バレットタイム撮影は、この機種のみInsta360 ONE
Insta360 ONEはバレットタイム撮影に対応した唯一の全天球カメラです。バレットタイム撮影がしたければInsta360 ONEしか選択肢はありません。
画質や一般的な機能に関してもRICHO THETAシリーズに引けを取りません。
RICHO THETAと比較して弱点といえばInsta360という新鋭のブランドでしょうか。
ちなみにiOS専用ですので、撮影にはiPhoneが必須になります。
価格を押さえたいのであれば一つ前の機種のInsta360 nanoもオススメです。
解像度こそRICHO THETA Vに劣るものの、THETA Sと同等。撮影された映像を見る限りだとTheta SCよりも綺麗に撮影できそうです。
Androidの方はこちら
情報が少なく未知数だが期待大のGoPro Fusion
我らがGoProも全天球カメラを発表しています。
まだまだ情報が少ないですが、この分野の先駆者であることから期待が膨らみます。
まとめ:全天球カメラならTHETAかInsta360の2択
発売前のGoProを除けば、現段階でオススメできる全天球カメラはRICHOのTHETAかInsta360の2択です。
KodakやNIKON、Samsungも全天球カメラを販売していますが前述の2ブランドに比べると画質や機能面で大きく劣ります。
どうしてもバレットタイム撮影をしたいのであればInsta360 ONE、そうでなければTHETA Vがオススメです。
もうワンランク低い価格帯の全天球カメラを探しているのであればiPhoneを使用しているのであればInsta360 nano、Androidを使用しているのであればInsta360 Airを選んでおくといいでしょう。